打ち込みよもやま話:VolumeとExpression編
「Volume(ボリューム)」とは、音量を設定するパラメータです。
音楽機器でもお馴染みですね。
打ち込みにおけるVolumeは、パート毎に0~127の値を設定できます。
世間一般でのボリュームは、打ち込みではMaster Volumeと呼び、
前述のVolumeとは違うパラメータになります。
混同しないようにしましょう。
Master Volumeも0~127の値を設定できますが、特に理由が無い場合は常に100を設定するようにしてください。
下手に100より大きい値を設定すると音割れの原因になりますよ。
初期値が127で設定されているので、忘れず100に設定しなおすように。
Volumeに話を戻します。
基本的にこのパラメーターは曲の最初に1つ設定したら、以降は使用しません。
そのパートの音の大きさの基準を決めるパラメータなので、
そうコロコロと値が変わられると困ったことになります。
曲の盛り上がる部分に差し掛かる時だけ値を変更、というような使い方が一般的ですね。
音量が徐々に変化する(デ)クレッシェンドを表現したい場面が出てきたとします。
では、ある音を鳴らしている最中にVolumeを変更すると、どうなるでしょうか?
やってみると、その音が鳴っている間は音量は変化せず、次に発音する音から音量が変更されます。
Volumeの特性の1つですね。重要なのでDTMerは覚えましょう。
じゃあどうやって音量を動的に変化させるのかというと、
ここで「Expression(エクスプレッション)」の出番なんですね。
エクスプロージョン?それ「爆発」だよ。
Expressionも音量に関わるパラメータなんですが、値が変更された瞬間に
音量が上下するという点がVolumeと異なります。
0~127の値を設定でき、初期値は127です。手動で100にすることをお勧めします。
Expressionは非常に汎用性の高いパラメータで、後に出てくるPitch Bendと並んで
よく使用されるパラメータになります。
抑揚の表現はもちろん、小刻みに大小を繰り返してトレモロの表現、
残響音が残る音を無理矢理カットするミュート、
値0で音を鳴らしておいて徐々に音量を上げるフェードイン、
曲の終りに音を減衰させていくフェードアウトなどなど、
お世話になる場面は非常に多くなるでしょう。
Master Volume、Volume、Velocity、Expressionと、音量のパラメータだけでも4種類あるところを見ると、
曲を作る上でいかに音量の設定が大事かということが分かると思います。
よく使うExpressionは、是非とも使い方をマスターしてほしいパラメータですね。
すごい打ち込み作品だと、常にExpressionが動いてるものがあったりします。
そこまでの作品が作れれば上級者の仲間入りでしょう。
次のよもやま話は「Panpot」だと思うよ。
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