打ち込みよもやま話:Modulation編
「Modulation(モジュレーション)」とは、そのパートの音に
ビブラートをかけるパラメータです。
0~127の値を設定でき、初期値は0。
値を大きくすればするほど、深いビブラートの効果が得られます。
ビブラートってのは鳴らしている音を上下に揺らがせる表現のことで、
演歌なんかだとめっちゃ多用されてますよね。アレですよアレ。
標準的なMIDIの場合、Modulationには致命的な弱点があります。
前回説明したように、ビブラートの速さを変更することができないんです。
厳密には別の数値をいじることで可能らしいんですが、非常にややこしい話になるので
ここで話をする上ではできないものとします。
どうしてもという人はPitch Bendで頑張ってください。
弱点はありますが、決して使えないというわけではありません。
適切に使えば十分なビブラート効果が期待でき、
表現の幅を広げてくれます。
テンポが120~180程度であれば、別段速さを気にすることもないでしょう。
値の設定の仕方は主に2種類あり、アナログ式とデジタル式に分かれます。
アナログ式はModulationの値を連続で変化させ続ける方法で、
多少リアルなビブラートのかかり方を得られます。
もちろん設定するのはめんどくさいです。
デジタル式は一定間隔をおいてModulationを設定する方法で、
発音から1拍おいたら弱く(20~40)、もう1拍おいたら強く(30~70)なるように
ある点ある点でModulationを設定します。
手軽にビブラート効果が得られ調整も簡単、しかも違和感も大してないという
筆者もお勧めの設定方法です。
メロディやギターを担当するパートに設定すると曲が豪華になりますよ。
MIDI音源モジュールという外部の音源を使う場合は、
ビブラートのタイミング、深さ、速さ等を一括で設定できる専用パラメータがあるので、
Modulationを使用するよりそっちを使うようにしましょう。
次のよもやま話は「ReverbとChorus」だと思うよ。
打ち込みよもやま話:Pitch Bend編
「Pitch Bend(ピッチベンド)」とは、そのパートの音程を
動的に変化させるためのパラメータです。
パラメータに値を設定すると、その瞬間にパート全体の音程が
上下する……口で説明するのは難しいですね。
分かりやすい例を挙げると、音と音を繋ぐタイとか
ギターのチョーキング奏法がPitch Bendに当たるわけです。
-8192~8191の値が設定でき、初期値は0です。
他のパラメータと比べると圧倒的に大きな数値ですね。
値を大きくすると音程が上がり、小さくすると下がります。
どれくらい音程を変化させるかは、「Pitch Bend Sensitivity(ピッチベンドセンシティビティ)」
というパラメータで設定します。Pitch Bend Rangeとも。
こちらには0~24の値を設定でき、値が大きいとPitch Bendを大きくした時に変動する
音程の幅が大きくなります。
初期値は2、1につき半音変動幅が広がるので2だと丁度1音分の変動幅になります。
1オクターブである12を設定しておくと便利ですよ。
変動幅がどうこう言ってますが、これは-8192ないし8191をPitch Bendに設定した時に
変動する音程を指しています。
Pitch Bend Sensが12でPitch Bendが4096だと音程は6上がるわけです。
ドレミで言うとドがファ#になります。何となく分かりますかね?
Pitch Bendが非常に大きな値で管理されているのにはいくつかの理由があります。
1つは大きな音程の変動に柔軟に対応するためです。
例えばPitch Bend Sensを24に設定した時、Pitch Bendの幅が-64~63だけだったとしたら?
値がおよそ5違うだけで半音分変化してしまいます。
丁度半音分ずらしたい時なんかは、5だと音が低すぎて6だと高すぎるなんてことになり、
上手く表現できなくなってしまいます。
もう1つは滑らかな音程の変化に対応するため。
ゆっくりなテンポの曲で1小節かけて音を半音変化させる、なんて時を考えてみましょう。
Pitch Bend Sensが24でPitch Bendの幅が-64~63だった場合、
音程が1ずつ階段状に変化していくことになり、とても滑らかとは言えません。
自由な表現を可能にするために、大きな値が設定できるようになっているのです。
以前Expression編で紹介したように、このPitch Bendは非常に汎用性の高いパラメータです。
エレキギターや電子音、トロンボーンなどの表現には、コレがないとお話になりません。ホビロン。
ピアノや木琴では音の動的な変化が物理的に不可能なので、ほぼ全く使いませんけどね。
では実際の使い方を紹介していきましょう。
まずは基本となるチョーキング&スライド奏法。
ギターやベースがギュインギュイン音を鳴らしているところはこれで表現します。
鳴らし始める音のタイミングと音程、目的の音を鳴らすタイミングと音程、
それぞれの値を直線的にPitch Bendで繋げばそれで終わりです。
例えばド→ファに変化させたい時、まずドかファで音を鳴らして
始点のPitch Bendを8192÷12×-5≒-3413(ファを鳴らした場合)と設定し、
終点のPitch Bendを0にして、始点と終点の値を直線的に繋ぎます。
すると音が滑らかに変化するようになります。
ここで、始点と終点の時間差を限りなく0に近づけると
瞬間的に音程を変化させるハンマリングオン・プリングオフが表現できます。
次は手動ビブラート。
MIDIのパラメータにはビブラートを表現するModulationがあり、これを使えば
簡単にビブラートを表現できます、が。
このパラメータ、曲のテンポに関わらず常に一定の速さでビブラートします。
ゆっくりな曲だとビブラートだけ忙しくなっちまうわけです。もう違和感バリッバリ。
それを解決してくれるのがPitch Bendによる手動ビブラート。
設定すんのはすげーめんどくさいんですが、綺麗にビブラートがハマった時の達成感もひとしおです。
ビブラートは基本的にサイン波(~)なので、一般的なMIDIシーケンサなら
恐らく描画機能をサポートしてくれていると思います。なければググって調べましょう。
一風変わった使い方でPitch Bendによるチューニングなんてのもあります。
Pitch Bendを使うと音程と共に音質も変化しています。
Pitch Bendの原理は元の音の波形を縮めたり引き伸ばしたりで動作しているので、
それに伴って音質の変化が起こるのです。
その音質の変化を利用して音色を変えてしまおうというのが
このピッチベンドチューニングなのです。
あるパートのPitch Bendを-8192か8191に設定し、パート全体の音程を1オクターブ変更して
Pitch Bendで上下させた分を相殺します。
すると、そのパート全体の音色が多少変化しちゃいます。
性質上、Pitch Bendを使用していないパートでないと使用できませんし、
音色によってはほとんど効果が無かったりしますが、
カンタンな手順で工夫ができるのでお勧めのテクニックです。
曲全体に対して少しだけランダムに音程を揺らがせる、
お馴染み(?)ヒューマナイズも可能です。
Note、Expression、Pitch Bendでそれぞれヒューマナイズを行うことで、
より生っぽい打ち込みを作ることができるんです。
これも下手にやると折角設定したPitch Bendが崩壊する危険があるんですけどね。
3種全てでヒューマナイズするのは大変なので、会心の一作が出来たときなんかに使ってみるといいかもです。
次のよもやま話は「Modulation」だと思うよ。
Fireworksが大分キテる
なんかもうイラスト以外だったら大体の画像が作れそうなよかーん
しかしパスをビットマップに変換するのがクソめんどうなのはどうにかしてほしい!
打ち込みよもやま話:Panpot編
出張やら何やらで日が空いてしまいましたが、よもやまの続きといきますか。
「Panpot(パンポット)」とは、音の出る位置を設定するパラメータです。
略してPanと呼ぶことが多いですね。
0~127の値を設定でき、64より小さければ左から、
64より大きければ右から音が聞こえるようになります。
初期値はど真ん中の64です。
使用するシーケンサによっては64を0として扱い、
-64~+63の値で設定するものもあります。
Dominoというシーケンサの場合、
表示は±64ですが入力には0~127で指定してあげないといけないので、注意が必要です。
音量を設定するパラメータと比べて、Panはイマイチイメージが掴みにくいですよね。
聴いた感じではなんとなく分かるけど、場所を変えたからって何になるのか、というような。
そこが見えてこないから、どう値を振り分けていいのかも分からない。
初心者にはとっつきにくいパラメータです。
Panで何をするかというと、音を左右に振り分けることで「空間」を作りだし、
曲をより臨場感のある華やかなものにする、というのが主な目的です。
奏者全員が1箇所に集まってひしめき合いながら音楽を奏でる……なんてことは、
実際はないですよね?
モノラルを表現するなんて場合はPanの概念はなくなりますが、
音楽は基本ステレオ……ではなく、サラウンドです。
サラウンドは難しいですが、ステレオくらいは何とかしないと
音楽としてつまんなくなります。
というわけでPanを使って空間を広げてやるのです。
逆に考えれば、Pan使っとけばとりあえず曲が豪華になる、とね。
まずはいじることから始めるのがDTMです。
パンの振り方については、中央によればよるほどその音の重要度が
高くなる、と考えていただければ、まぁ一般的な音楽になりますね。
真ん中にボーカルがいて、その左右にギターとベース、
さらにその横にキーボードやその他の楽器が来る……ほらもうそれっぽくなりました。
値的にはそれぞれの楽器が±10離れているといいバランスになります。
10ずつで振り切れなくなったら、さらにその間の5を取っていきましょう。
値が±60前後になってしまうと、そのパートは強烈なアクセントを放つようになります。
これは実際やってみないと分からないことなんですが、
意図的に強烈なアクセントを付ける時を除いて
その前後の値は避けるようにした方がベターですね。
Panの工夫した使い方を紹介しましょう。
1つめは滑らかにPanを上下させ続ける「揺らす」表現方法。
電子音なんかにこれを使うといきなりサイバーな感じが出ます。
端から端へいきなりPanを動かすのもいいアクセントになりそうです。
2つめはランダムに位置を変える表現方法。
音が発音されるたびに違う場所から音が聞こえてくる、
楽しげにも怪しげにも神秘的にもできる表現です。
例えば、笛の音にこれを使えば舞い散る花びらの様子や
揺らぐ木漏れ日を表現したりできます。
電子音でやれば夜空の星の瞬きから暗い洞窟の中のホラーな感じまで表現できちゃいます。
万能といえば万能なんですけど、設定すんのがクソめんどくさいんですよねぇ。
揺らす方は長い音でも効果がありますが、ランダムは短い音が連続するような場面じゃないと
ちぐはぐな感じになって逆効果。
何事もバランスを見ながら設定しましょうね。
ちなみにドラムに対するPanの設定は、特に理由がなければしないでください。
ドラムパートにはそれぞれの音に対して予めPanが振ってありますので、
わざわざ設定する必要がないんです。
設定するとしたら、ドラムパートを自力で追加できるようになってからしてください。
次のよもやま話は「Pitch Bend」だと思うよ。
ふぁびこん
WEBページを開いた時、アドレスバー左に表示されるちっこいアイコンありますよね。
あいつのことは「ファビコン」と呼ぶらしいです。
ファミコンじゃなくてファビコンです。
今流行りの3D技術を用いた、画面から飛び出すスーパーファビコンとか出たら面白いね。
動的なwebページでのhtmlの埋め込み
jspやらphpやらを用いてるページで、
ヘッダーだのフッターだの同じような箇所を各ページに用意したいってのがあるじゃないですか。
jspだと
<%@ include file=”abc” %>
てな具合にやればよかったんですが、phpでのやり方が分からない。
いろいろググってみたらそれっぽいページ発見!
<?php include(“abc”); ?>
一緒かよっ
ちなみに拡張子はhttpd.confをいじると.htmlでもjspやphpとして扱ってくれるらしい。こいつはいいね。
AddType application/x-httpd-php .php .html(←.html追加)
愛知ミッション-台風に突撃せよ-
またも急遽、愛知でのお仕事が発生したため、行ってまいりました。
味噌カツはうまかったけど1時間強歩くようなルート設定なのはしんどかった。
そして最終日に台風が来たのでそれに吹っ飛ばされるように
東京へ帰ってきたのである。
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